〔電子〕ゲーテとの対話(上)

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ / エッカーマン / 上妻純一郎

2015年3月23日

古典教養文庫

300円(税込)

人文・思想・社会

(この本について) このエッカーマンによる「ゲーテとの対話」について、ニーチェは、「あらゆるドイツの書物の中の最良の書」と呼びました。 この古典教養文庫版の「ゲーテとの対話」には次のような特長があります。 1、すべて旧仮名使いは現代仮名遣いに、旧漢字は新漢字に置き換え、現代人が読みやすいものにしてあります。 2、現在では使われない言い回しや言葉は、現在普通に使われる言葉に置き換えました。現代人には意味の取りにくい文は、平易な文に書きなおしました。しかし、その場合でも原文の高い格調はなるべく崩さないように気をつけました。 3、原書にあった挿し絵(白黒のもの)に加えて、原文で触れられた場所、人物、絵画などを中心に、関連する画像を多数挿入しましたので、より興味深く読み進めることができます。 4、わかりにくい言葉や、登場人物、出来事、作品などについての適切な注を、割り注の形で入れてありますので、本文の理解が深まります。 全体は三巻に分けられ、上巻(原書では第一部)と中巻(第二部)は一八三六年に出版され、下巻(第三部)は一八四八年に出版されたものです。 上巻 「エッカーマンの自叙伝」と「ゲーテとの対話」の一八二三年から二七年までを収録 中巻 「ゲーテとの対話」一八二八年から三二年(ゲーテの死去)までを収録 下巻 「ゲーテとの対話」ソレの稿およびエッカーマンの補遺を収録 (ゲーテについて) ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは一七四九年にドイツ中部フランクフルト・アム・マインの裕福な家庭に生まれました。詩人、劇作家、小説家でありまた自然科学者、政治家、法律家でもあります。 ドイツを代表する文豪であり、小説『若きウェルテルの悩み』『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』『親和力』、叙事詩『ヘルマンとドロテーア』、詩劇『ファウスト』など広い分野で重要な作品を残しました。 その文学活動は大きく三つに分けられます。初期のゲーテはヘルダーに教えを受けたシュトゥルム・ウント・ドラングの代表的詩人であり、二十五歳の時に出版した『若きウェルテルの悩み』でヨーロッパ中にその文名を轟かせました。後年、『若きウェルテルの悩み』の愛読者であったナポレオンはゲーテを見るなり「ここに人有り!(Voila un homme!)」と叫び感動を表したという逸話が残っています。 その後ヴァイマル公国の宮廷顧問となりしばらく公務に没頭fしますが、シュタイン夫人との恋愛やイタリアへの旅行などを経て古代の調和的な美に目覚めていき、『エグモント』『ヘルマンとドロテーア』『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』などを執筆、シラーとともにドイツ文学における古典主義時代を築いていきます。 シラーの死を経た晩年も創作意欲は衰えず、公務や自然科学研究を続けながら『親和力』『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』『西東詩集』など円熟した作品を残しました。大作『ファウスト』は二十代から死の直前まで書き継がれました。ほかに旅行記『イタリア紀行』、自伝『詩と真実』や、自然科学者として「植物変態論」『色彩論』などの著作を残しています。 (エッカーマンについて) エッカーマンについては、この本の自叙伝に詳しく書かれています。以下はその補足です。 一八二三年、エッカーマンはゲーテと知遇を得た。ゲーテにエッカーマンが「詩に対する寄稿論文」の草稿を送った時です。その後すぐにワイマールへ行き、家庭教師として身を立てた。その後数年間、ワイマールの大公の令息も指導しました。 一八三〇年にはゲーテの令息とイタリアへ旅行をします。(その様子もこの書に語られている)。 一八三八年にはザクセン=ヴァイマル=アイゼナハ大公国の評議員の肩書きを与えられ、大公妃の司書に任命された。 ゲーテはエッカーマンに自分の遺作の刊行を一任している。 (古典教養文庫について) 古典教養文庫は、日本のみならず広く世界の古典を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。 1、古典として価値あるものだけを これまで長く残って来たもの、これから長く読み継がれていくものだけを選んで出版します。 2、読みやすいレイアウト 文章のまとまりを、適切な改ページで区切って、電子書籍デバイスはもちろん、iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、iPadなどのタブレットでの読書に最適化しました。また索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。 青空文庫をベースとしている場合も、適切に処理してありますので、そのまま青空文庫の物をダウンロードして読むよりも格段に読みやすくなっています。 3、美しい表紙 プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。書籍と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。 4、スピーディーな改版 紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。

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