〔電子〕文部省の研究 「理想の日本人像」を求めた百五十年

辻田真佐憲

2017年4月21日

文藝春秋

968円(税込)

人文・思想・社会

いまどき「天下り」スキャンダルで、事務次官までも辞任した文部科学省。戦前は内務省文部局、戦中は陸軍省文部局、戦後も自民党文教局、日経連教育局などと揶揄され続け、つねに「三流官庁」視されてきた。 しかし、侮ってはいけない。文部省はこの150年間、「理想の日本人像」を探求するという、国家にとってもっとも重要な使命を担ってきたのである。明治維新後は「独立独歩で生きてゆく個人」、昭和に入ると「天皇に奉仕する臣民」、敗戦直後は「平和と民主主義の担い手」、そして高度成長時代には「熱心に働く企業戦士」ーーすべてに文部省は関与してきた。 そして、グローバリズムとナショナリズムが相克する今、ふたたび「理想の日本人像」とは何かを求める機運が高まっている。気鋭の近現代史研究者である筆者が、イデオロギーによる空理空論を排し、文部省の真の姿に迫った傑作! 【目次】 第一章 文部省の誕生と理想の百家争鳴(一八六八〜一八九一年) ーー「学制前文」から「教育勅語」まで 第二章 転落する文部省、動揺する「教育勅語」(一八九二〜一九二六年) ーー「戊申詔書」から「国民精神作興詔書」まで 第三章 思想官庁の反撃と蹉跌(一九二六〜一九四五年) ーー『国体の本義』から『臣民の道』まで 第四章 文部省の独立と高すぎた理想(一九四五〜一九五五年) ーー「教育基本法」から「国民実践要領」まで 第五章 企業戦士育成の光と影(一九五六〜一九九〇年) ーー「期待される人間像」から「臨教審答申」まで 第六章 グローバリズムとナショナリズムの狭間で(一九九一〜二〇一七年) ーー「教育改革国民会議報告」から「改正教育基本法」まで

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